介護事業では、サービスを利用した人はその料金の全額を支払う必要はありません。これは日本においては介護保険制度があるためです。よってその被保険者であり、然るべき認定を受けた人に関しては、サービス利用時に発生した料金の負担は原則1割と定められています。そして残りの9割は介護保険によって支払われるわけですが、この仕組みですと、事業者に9割分の収益が入ってくるまでには時間を要することになります。
よって経営状態が苦しい事業者であったり、新規に参入した事業者によっては、その9割分の収益が入ってくるまでの時間を過ごすのも苦しいと言うことも考えられます。そこで大きな役割を果たすのがファクタリングです。サービスの提供が終了していながら、保険制度によって9割分の料金が支払われていない分は債権と言う扱いになります。その債権を何割かで買い取ることで、9割の収益が支払われるまでの時間を短縮すると言うのがファクタリングの内容です。
財政の他と直しなどでは金融機関からの融資と言う方法も、代表的なものとしては挙げられます。ただ融資はあくまでも貸し借りの関係ですから、借りた分に関しては必ず返す必要があります。また利息などが発生することもあり、その利息の支払いで経営が圧迫されると言うことも考えられます。しかしファクタリングは、あくまでも制度上の都合により支払いがまだ実行されていない利益を先取りするようなシステムです。
よって返す必要は発生しませんし、利息も発生しません。介護事業においてファクタリングは、財政を支える頼もしい役割を果たしていると言うことができます。